おふくわけの横顔ーおふくわけ vol.4レポート
こんばんは!おふくわけです!
前回おふくわけ vol.4 「サイコーな教育ってなんだろう?」にご来店いただいた皆様、ありがとうございました!
vol.5「アワ・アワ・モリ・モリ!(怪談&肝試しツアー付き)」が今週に迫っている中
(遅ればせながら)、前回vol.4の当日の様子を振り返りレポートしていきたいと思います!
今回はいつも使用している2階のスナック「kuma」がエアコン故障中のため、3階のダンスルーム「桃源郷」での開催になりました。広い!そして涼しい!
さて、改めましてご紹介!今回ゲストの森一貴君です!
今年4月に探求・創造型学習塾「ハルキャンパス」を立ち上げた本人です。
天才!◯村動物園のパンくんじゃないですよ…!(似ていると噂ですが)
このブログではいつもどおり「森君」と呼ばせていただきますね!
彼の今までの経歴はインタビューでたっぷり本人から語られております(笑)ので、そちらをご覧ください!
ゲストの森君の自己紹介の後(自己紹介はインタビューをどうぞ)、その中でも出てきた、人生のキーワードでもある「まちづくり」と「教育」について話題が上がりました。
彼にとって、その2つは同じ範疇の言語であり、いい教育を受けた人が自分でビジネスを作っていく、そしてその新しいビジネスによって幸せになる人がまちにどんどん増えていく…まさに「まちづくり」が「ひとづくり」に繋がっていく。違う言葉でありながら同じ目線で見ると色々と見えてくるものがある、と話す森君。お客様もいきなりの森ワールドにどんどん引き込まれていきます。
では、実際ハルキャンパスに子供を通わせる親達は何に惹かれているのか。
森君自身が聞いた声によると、実際に学校での教育と生きていく為に必要な教育には大きな差があり、その差に気づいている親が自分の子供に対して勧めることが多いようです。自己表現力が強すぎて集団行動がうまくできない子供をもつ親が、ハルキャンパスのチラシをみると「ココしかない!」と思ってくれるのだとか。
お客さんの中には保育士の方がいらっしゃいました。そこで、もっと小さい頃の教育についても話を聞いてみました。
堀井慎太郎さんです。カウンターの中へようこそ。(笑)
現在、堀井さんは福井で『森のようちえん』の運営に携わっていらっしゃいます。『森のようちえん』というのは、決まった園舎はなく、自然の中で園児を育てる保育園です。生活の中に自然があるという状況を作り出すこと、その中で大人が指導者ではなく観察者・共感者として関わることの2つが『森のようちえん』の大きな要素のようです。「大人があえて教えない」という文脈が、森君が目指す教育に少し近いですね。
堀井さんは、当初一般的な保育士を目指していたそうですが、精神障害者の施設の視察に行った時にその閉鎖的な環境に衝撃を受けます。建物そのものを変える仕事に就きたいと思い、園舎を専門にする設計事務所に就職したそうです。しかし、仕事をこなしていく上で「建てて終わり」ということに疑問を抱いていた時『森のようちえん』と出会い、「一番いい環境は『自然』で、もしかしたら建物はいらないんじゃないか」と思いはじめました。森のようちえんを運営に携わりたくなり、今に至ったそうです。
保育士の堀井さんから見て、一番最初に受ける教育はどういうものなのか聞いてみました。
「大人が子供の見本になるということが大事だと思っています。それは保育士が理想の姿であり続けるということではなくて、『その人らしくいる』ということだと思います。『これが正解』ということは一切教えず、むしろ互いの違いを認め合う、その中で自分の大事な価値観に磨きをかける、カリキュラムがない保育園だからこそ、それが実践できる場所になればいいなと考えています。そう考えると、結局保育士がすることは最終的に子供同士、また大人と子供のコミュニケーションの交通整理くらいではないでしょうか。」
なるほど!確かに教える内容が明確に決まっていない保育園からこそ、できることっていっぱいあるんですね。これはまさにゲスト森君の探究・創造型の学習の現場に近いものを感じます…!
では、現在の「答えを教える教育」を変えていくためにはどうすればいいか。お客さんも思わず前のめりになるほど、議論は進んでいきます。
まず一番最初に話に出たのが「先生を変える」という意見。
そもそもの原因は、今の教育を担う先生自身が答えを教える教育を受けてきたから、答えがないことを教えるメソッドがわからない、というものです。時間はかかるかもしれませんが、まず今の先生にアプローチをしていくという方法は確かに効果はありそうです。
「先生以外の人が教えればいい」という意見もありました。
2020年までの教育改革は、今までのような学習のカリキュラムを変えるのではなく、その先にある受験制度そのものを変えるというものです。まさに今まで述べてきたような、答えがある試験ではなく、思考力や創造力を問うものになると言われています。
しかし、それに対応するためには、先生以外の人を教育の分野にどう巻き込んでいけるかが鍵を握っています。例えば、ゲーム会社。今までのゲームは全て、ゲームをクリアするという「答え」がありました。しかし、ゲームから「答え」をなくすことができたら、どれだけ視野が広がるか。ゲームの裏で、子供たちにどういうメッセージを届けられるか。本当はチャンスがいくらでもあるはずなのに、売れるものを作らなくちゃいけないというジレンマが、挑戦するインセンティブを奪ってしまっているわけですね。
また、中でも興味深かった話としては、日本の教育は欧米を参考にしている一方で、欧米からみると日本の教育は「学力的」には進んでいるとされ、日本にも視察団体が多く来ているということです。つまり、結局は国同士お互いがお互いを視察し、その取り組みを参考にしているだけで、実は新しい発見はほとんどないわけです。これ、悲しいですよね…。
さて、続いてはお待ちかねの「おふくわけカード」の時間です。お客さんが聞きたいことをカードに書き、ゲストに直接お答えいただく毎回恒例の企画です。実際にあった質問とゲストの森君からの回答をダイジェストで送りいたします。
Q 大人になってからの教育はどうやって広めていけばいいか?
A 大人自らが気づきのある現場に身を置く仕掛けが必要であると考えています。例えば、今僕が仕事に携わらせてもらっている鯖江のRENEWといういうイベント、全国から多くの人に鯖江のものづくりの現場を見てもらう企画なのですが、実は産地の中に気づきを作るという目的もあるんです。普段は下請けの仕事ばかりしている人でも、イベントで若い人が来るから何かオリジナルの商品を作ってみようかという気持ちになる、そしてそれを実践できる場を一緒に考える。まさに大人自らが実践したくなるような学びの場を作る、これが大事だと思っています。学びは本来面白いものなんだということを、大人ももっと気づいて欲しいと思いますね。
Q 小学校に上がるまでに受けた教育の中で印象に残っていることはありますか?
A どういう教育を受けていたかは正直あんまり覚えていないですが(笑)、とにかくずっと手を使うことが多かったですね。当時の趣味は絵を描くことと折り紙、あとブロック遊びだったと思います。折り紙は今考えると空間把握能力を鍛えてたんですよね。自分オリジナルの動物なんかをよく折っていました。幼児教育の影響は大きいと言われていて、とある学者は未就学児の教育が将来の年収に影響するということも論じていますが、あながち間違っていないんじゃないかって思います。
当日に時間の都合でできなかった質問については、後日森君にメールで回答をいただいております!そちらも後日談として近日中にアップしますのでお楽しみに!
はい!vol.4これで以上となります!いかがだったでしょうか?
教育って誰にでも平等に触れる機会があって、そしてそれが無限の可能性を秘めたものであるということ、改めて今回感じました。たまにはこんな真面目な回があってもいいのではないでしょうか?
今回もイベントを開催してみて、多くの気づきがありました。
ゲストの方の「大好き」を語ってもらうだけ(もちろん簡単なことではないですが)で、お互いにこんなにも大きな気づきがある。この気づきが、また新しいことや繋がりが生まれるきっかけになればいいなと、勝手にいつも思っています。
↑今回作成したおふくわけグッズのうちわ(おふくわけデザイナー吉鶴の力作!)
おふくわけも、毎回「答え」があるわけではありません。常に模索中です。これからも色々な人をワクワクさせることができるよう、そして色々な人と繋がっていけるよう、いい意味でゆるーく頑張っていきたいと思います!
ゲストの森一貴さん、改めてありがとうございました!お互い「場」を作る人間同士、一緒に何かできるといいですね!社交辞令じゃないですよ!(笑)
またよろしくお願いします!
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